糖尿病と『し・め・じ』
みなさん、こんにちは。
近畿地方は今年の梅雨入りが遅く、気温もそれほど上がらなかったため7月としては過ごしやすかったようにも思います。
横山スマイル内科クリニックでは、特定健診・会社検診などで検尿異常や腎機能低下を指摘された方の診察を承っております。
平成30年度(2018年度)の特定健診から、市町村の国民健康保険に加入されている方と、75歳以上の後期高齢者の方は、腎機能検査が必須測定項目になっています。これは、生活習慣病が重症化すると、脳卒中や心筋梗塞・狭心症、糖尿病性腎症に至る可能性が高いため、早期に発見して治療を開始することを目的としています。
昔は、糖尿病の患者さんに、糖尿病の合併症を『しめじ』と覚えていただくようにお話ししていました。
『し』は神経障害で、足のしびれや自律神経障害をきたします。
『め』は眼の網膜の障害で糖尿病性網膜症と呼ばれ、眼底出血や失明に至ることもあります。
『じ』は腎臓機能障害で、初期はむくみや高血圧などの症状がみられますが、ひどくなると最終的には人工透析が必要となります。そして、し・め・じの順番でそれぞれが悪くなっていくといわれていました。しかし、糖尿病性網膜症がないか、ごく軽度なのに、尿タンパクや腎機能低下のみられる患者さんが近年増加してきており、世界的にも問題になっています。そして、このような方では脳卒中や狭心症などのリスクが高いということが分かってきました。現在では、糖尿病が原因で腎臓が悪くなった状態を糖尿病性腎臓病と呼ぶようになりましたが、早期に発見して対策を立てることで、リスクを軽くすることができます。
横山スマイル内科クリニックでは、腎臓専門医・透析専門医が適切な検査を行い、的確に診断いたします。
検診で尿タンパクや腎機能障害を指摘された方は、どうぞお気軽にお越しください。
( 2019.07.18 )