肺炎球菌ワクチンの接種も大切です

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肺炎球菌ワクチンの接種も大切です

みなさん、こんにちは。

 クリニックの隣の小さな田んぼに稲穂が実ってきた頃、おじさんの案山子が登場しました。おじさん一人(?)でしばらく田んぼを守っていましたが、いつの間にか女性の案山子が増えました。この奥さん(?)案山子がよくできていて、間違えて挨拶しそうになったことがありました。

 さて、肺炎球菌ワクチンについてのお問い合わせがありましたので、ご説明させて頂きたいと思います。

 肺炎球菌は、人間に対して様々な病気を引き起こす細菌です。その名の通り肺炎の原因となりますが、それ以外にも中耳炎、髄膜炎なども起こす強い毒性をもつ細菌です。肺炎球菌には90種類以上のものがあるといわれ、区別するために血清型という方法で見分けています。また、鼻咽頭粘膜に幼児では4060%、成人でも10%程度保菌しているといわれています。子供では保菌していても免疫が十分にあるわけではないため、肺炎球菌が体内に侵入した場合に、排除することができずに髄膜炎のような重篤な感染症をおこすことがあります。このため、幼児期に予防接種を行うことになっています。子供に接種するワクチンはプレベナ-13というもので、13種類の血清型の肺炎球菌に有効とされ、免疫が未熟な子供に肺炎球菌に対して十分な免疫力をつけるための工夫(アジュバント効果)がされています。プレベナ-13が定期接種されるようになったのは201311月からですが、このワクチンに含まれる血清型の肺炎球菌感染症は減少しています。

 一方、肺炎球菌は高齢者や免疫能の低下している成人にも感染症をおこします。肺炎球菌は強毒菌ですので、肺炎を起こすと発熱・寒気・さび色痰・呼吸困難など強い症状がみられます。高齢者では肺炎球菌性肺炎による死亡例も少なくありません。そのため、2014年より65歳以上の高齢者を対象に定期接種が開始されました。65歳で接種するというのが原則なのですが、打ちそびれた人もいることを考慮されて、その年に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方も対象になっています。高齢者対象のワクチン(ニューモバックス23)では、小児用とは異なり23種類の広い血清型をカバーしています。ただし、アジュバントがないため十分にワクチンの効果が得られない方もおられます。このため、2014年9月に米国予防接種諮問委員会は、ニューモバックス23とプレベナー13の併用を推奨すると発表しました。方法はプレベナー13を先に接種し、1年以上の間隔を空けてからニューモバックス23を接種するというものです。子供へのプレベナ-13接種が普及してきた結果、プレベナ-13ではカバーできない血清型の肺炎や髄膜炎が増えてきたという報告もありますが、アジュバント効果を持つプレベナー13で免疫力を高めてから、ニューモバックス23を接種するのがよいと思います。

 注意していただきたいのは、過去にニューモバックスの接種を受けられた方は(自費であっても)、残念ながら定期接種の補助を受けることはできないということです。自費で受けられた方にとっては、なんとなく損をしたように感じられるかもしれませんが、私は『健康への意識が非常に高い方なのですね』とお褒めしたいと思います。

 また、ニューモバックス23の接種を受けた方は、2回目の接種を以前は受けられなかったのですが、現在は前回の接種から5年経過していれば接種可能です。

 お問い合わせ下さった方には、以上のようなお話をさせて頂きました。前回のニューモバックス23接種後5年以上経過しているそうでしたので、次回はプレベナー13の接種をまず受けられることをお勧めしました。また、肺炎球菌ワクチンとは別に、インフルエンザワクチンを受けておかれることもお勧めしました。

 9/17には箕面市の小学校では、インフルエンザのために1クラス学級閉鎖されたそうですので、皆さんも早めに予約をして頂いてインフルエンザワクチン接種を受けられた方がよいと思います。

横山スマイル内科クリニックでは、感染症治療や対策にも力を注いでいますので、どうぞご遠慮なくお越し下さい。

( 2019.09.26 )

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